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お坊さんにも労災認定

労災について、ちょっと珍しいお話しのご紹介です。
4月7日の日経夕刊から抜粋します。

 

 

高野山の僧、労災認定  連続勤務でうつ病

 


ここから

 

世界遺産・高野山(和歌山県高野町)の寺院に勤める40代の男性僧侶が、うつ病になったのは宿坊での連続勤務が原因だとして、橋本労働基準監督署が労災認定していたことが7日までに、男性の代理人弁護士への取材で分かった。労働事件に詳しい別の弁護士は「僧侶の労災認定は聞いたことがない」と話している。

 

男性の代理人弁護士によると男性は2008年から寺院で働き始めた。寺の宿坊の宿泊者らが参加する読経の準備を午前5時前から始め、日中は宿泊者の世話や寺院の通常業務に従事。繁忙期には、就業時間が午後9時まで及ぶこともあった。

 

15年12月にうつ病を発症し、その後休職。同年の4、5、10月に休みが1日もなく勤務が続いたことなどが原因だとして17年5月に同労基署に労災申請した。労基署は同年10月、少なくとも1カ月間の連続勤務が認められるとして労災認定した。

 

ここまで

 


争点は、僧侶の仕事が修行なのか、それとも労働なのかというところです。
裁判で「労働」と認められたからこそ、労災が認定されたということです。

 

 

記事を読む限りでは、宿坊の宿泊者らが参加する読経の準備や、宿泊者のお世話をしていたとのこと。
修行ではなく、「労働」と認められたことももっとものような気がします。

 

 

「労働」ということなので、このお坊さんは会社(寺院)の指揮監督下にあったということです。
指揮監督下にあるかどうかの判断基準は、以下の4つと言われています。
・仕事の依頼、業務従事の指示等に対する諾否の自由の有無
・業務遂行上の指揮監督の有無
・拘束性の有無(勤務場所及び勤務時間)
・代替性の有無

 

どれをとっても、今回のケースでは指揮監督下にあるような気がします。
これに加えて、賃金が支払われていてはじめて「労働」と言える可能性が高くなります。

 

 

修行とは禅寺の雲水さんのように、坐禅や作務を行うというイメージがあります。
そういったものであれば、指揮監督下にあるわけでなく、あくまでも自己を磨くための集団生活といった感じになるのでしょうかね。

 

 

余談ですが…

このお坊さんに労災が適用されるということは、このお坊さんは「労働者」です。

読経の準備を5時前から始めるのであれば、深夜割増手当が支給されてしかるべき。

年次有給休暇を請求すること等もできます。